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リプロダクト品について(悪いもの?良いもの?)

イームズ サイドシェルチェア DSR ブラック
プロダクト品と聞くと何を思い浮かべますか?
「コピー商品とはちがうの・・」「品質が心配」等思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
リプロダクト品とは意匠権の切れたデザインを用いて、そのデザインを努力し再現する事で生産された商品を言います。
家具の世界で例をあげますと、最近はイームズのシェルチェアでも10000円を切るものも登場しており、その価格も品質も多種多様なものとなってきてます。

DSR FRP樹脂
匠権とは?
日本では意匠法21条で定めれた条項で、「新規性と創作性があり、美感を起こさせる外観を有する物品の形状・模様・色彩のデザインの創作についての権利」を言う。
生産財産権であり、意匠権を保有した元で保護される期間は日本では20年であります。
また諸外国でも類似の法規があり、アメリカでは14年(今は15年)ヨーロッパでは25年(5年ごと更新)です。

いものも、悪いものも多種多様になっているのが現実です。
例えばシェルチェアという有名な椅子がありますが(上記画像)、シェルチェアはチャールズ・イームズ、レイ・イームズの夫妻が「安価で大量生産でき広く普及すること」を目的に作ったといわれています。
正規品でも、シェルチェアは2010年にヴィトラ社からハーマンミラー社へ製造が切り替わりました。(ヴィトラ社とは、イームズオフィスから公認を受け、主にヨーロッパで販売を行っているメーカーです。1990年代からシェルチェアの製造をヴィトラ社が担当していましたが、2010年9月からハーマンミラー社に変更となり、これにともない裏面のエンボスロゴが「Vitra」から「HermanMiller」へと新しく変わりました。)
そのように、色々な事情があるとは言え本家の製造も変化する中で、デザイナーや事務所の認可を得ただけで「作家本人の作品ではない」と言う所はやはり、極論を言えばイミテーションと言う事になるのでは無いでしょうか。
その中リプロダクトのメーカーも競り合い、研究しまさに切磋琢磨し今の商品を作りあげてきたと言えます。
ただしその商品は良いものも、悪いものもあるという事になります。

ビンテージの家具などは高額で北欧文化や家具の達人でもあえて巨匠の作ったデザインに触れたくてリプロダクト品を最初に買う人もいるようです。
作家の努力や能力には敬意を払いつつ、手軽に雰囲気を楽しむのでしたら、リプロダクト品でもありかと思います。

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